1997年のアジア通貨危機で生じた債務1兆1400億バーツについて、タイ銀行
（中央銀行）が金融機関救済基金（FIDF）の債務支払いをカバーするため、
商銀への課金を増額させる可能性があるとの懸念がうわさされていましたが、
タイ中央銀行に返済を任せるとの財務省案が、1月4日の閣議で承認されました。

返済を直接担当する中銀の金融機関開発基金(FIDF)には、タイ国内の商業銀行
に対し、預金額の最高1％まで課金する権限が付与されることになりました。
これにより、債務返済のために必要な700億バーツ以上を調達することが可能に
なるとの説明がされています。

タイ政府の公的累積債務はGDPの40％になっていて国際水準の平均よりも低い値
になっています。
前財務大臣のコーン氏は政府が2兆バーツを借り入れることが可能で、この債務は
返済できる方法もあるとしています。

一方でタイのプアタイ政権では2011年度の法人税30％を2012年度は23％へ。
また2013年度は20％まで引き下げる計画で、法人税の税収は落ち込むことが予想
されています。