1. HOME
  2. ブログ
  3. タイ
  4. タイの東部チョンブリ県シラチャー地区では日本の駐在員の住居が拡大

ASEAN最新動向

Latest trends in ASEAN

タイの東部チョンブリ県シラチャー地区では日本の駐在員の住居が拡大

タイの東部チョンブリ県シラチャー地区では、日本の駐在員の住居が
拡大しています。
そのため、タイの不動産会社を中心にサービスアパート、ホテル、
コンド建設など多くの開発が進んでいます。
シラチャ地区はリトル・トーキョーとも呼ばれ、シラチャ地区の
スクンビット通りには徒歩圏で日本のライフスタイルが過ごせる
設備や店舗が整っています。

シラチャ中心部ではバンコクのプロンポン地区、トンロー地区同様に
日本人のライフスタイルに合わせた施設:日本語書店、
日本ドラマ・映画等の他、DVDレンタル、日本食レストランなどが
充実しています。
また、病院施設も日本語の通じるパヤタイ病院、サミティベート病院
など、タイの大手病院も存在します。

また、最近ではバンコクにある大手企業も参入を開始していて、
2015年度の新規開発の投資ではV.M.P.C社による大型サービスア
パートメント&ホテル、ヌサシリ社によるNusa Srirachaや
コンド&ホテル、クオリティハウス社(QH)によるCasa Condo
Srirachaなどがあります。

V.M.P.C.シラチャ・プロジェクトではEIA環境基準アセス認可を
取る認可待ちの状態ですが、同社では日本人駐在員、その他の国の
駐在員の増加は変わらず続くと判断しています。

英国系不動産調査会社ナイトフランクKnight Frank Chartered
(Thailand)社では、2014年末時点でシラチャーでは
22のプロジェクト2,432戸数のサービス、アパートメント、
ホテルが供給されていて、そのうち76%がシラチャ中心市内
であるとしています。

同社調査では総戸数のうち61%が個人オーナーの所有する物件で、
39%はタイ地場経営のサービスアパートメントブランド
Kantary,Kameo,Cape,Karavelなどを運営するKasemkijグループ
所有物件です。

これまで国際的なホテルブランドは参入していませんでしたが、
15年年初にシンガポールのアスコットが参入を発表しています。
The Ascott Ltdはシンガポール最大の不動産企業キャピタランド
傘下です。
Citadines Grand Central Sri Racha
シタディーングランドセントラルシラチャは136室で、
バンコク郊外初の物件となります。

タイの複合企業・消費財のサハグループでは、モーターウェイ付近
12ライ(1ライ=1600平米)の不動産においてサービスアパートメント
を開発します。

Knight Frank Chartered(Thailand)の分析では、現在の限られた
供給量ではシラチャ不動産市場は魅力的な投資案件になっていると
コメントしています。
シラチャ地区内のホテル・サービスアパートメント稼働率は14年度
平均で95.7%と業界平均を大きく上回る数字を出しています。
レストラン・商業施設の多いシラチャ中心部では稼働率96.6%と
さらに高くなっています。
背景には日本人駐在員の勤務先であるレムチャバン、チョンブリ、
ラヨーンなどの工業団地があるためで総宿泊者の90%が該当すると
しています。

結果、シラチャ地区とラヨーン地区で4プロジェクトを運営する
カセムキットグループでは常に満室に近い状態です。

シラチャ地区における駐在員増加の影響はバンコク地区の
不動産大手企業を引き付けているとし、特にシングルタイプで
家族向けではない1ベッドルームタイプが流行っている・人気があると
分析しています。

都心部では既に開発不動産が少なく、限られた状況であるため
大手企業は郊外での開発を進めるだろうと予測しています。
そのために必要な施設としてレストラン、商業施設、ランドリーなどの
生活に必要なインフラも整える必要があるとしています。

英国系の不動産コンサルティング会社Colliers International
Thailandでは、14年度末のシラチャ地区の日本人人口は過去数年前
3,000~4,000名であったのが10,000人を越えたと見られていて、
その70%以上が管理職クラスであるとしています。

人口が急激に増加した背景は、2011年以降でアユタヤ中部を襲った
大洪水の影響で製造業進出先がタイの中部から東部へ大きく
シフトしたことを挙げています。
タイ投資委員会BOIのデータでは、672プロジェクトが日系企業で
総計2933億バーツが投資認可されました。

この大きな日本人の流入を受けて、14年末時点では供給サイドが
追い付いていない状況です。
14年末時点ではコンドミニアムオーナー側は年利回りで12~19%の
リターンが見込めると期待されています。

現状、日本人駐在員の好む傾向としてコンドミニアムより
価格と付加サービスのあるサービスアパートメントを選んでいますが、
より選択肢が増えることでこの状況も変化する可能性も出てきています。

2013-14年度でコンドミニアム3,280室が新規供給され、
部屋の広さは25~150平米とまちまちで価格帯も平米あたり
52,000-100,000バーツと様々でした。
購入の83%以上が購入目的を投資、または貸出向けに購入しています。

ナイトフランク社によると2009年前まで1475室しかなかった
コンドミニアムは2014年末時点で7,000室以上まで伸びました。

日系企業のタイ東部地区進出が進む一方でタイの従業員・ワーカーも
住居を構えるケースが増えていて、アマタナコン工業団地などでも
タイ人向け住居の建設、インフラ施設を整えるケースが増えています。
幾つかの会社では、一戸建てを借り上げ複数人をまとめてシェアする
こともあるようです。

13年~14年シラチャー地区で一戸建てを開発したのはSupalai,
Quality Houses C.P. Land、Lalin Propertyなどが開発を
進めています。
タイ人向けには3,500~4,000バーツが家賃相場とされています。
ローカル向け一戸建て住宅開発も進んでいて、シラチャ郊外エリアでは
Life&Living社などの地場開発企業が一戸建て物件を次々と
建設しています。

このような環境下のもとで、チョンブリー県シラチャー地区では
地価が高騰しています。
過去2~3年でおよそ3倍前後に達している地区も存在しています。
最も高い区画はスクンビット通りロビンソンデパート前の土地であるとし、
1タランワーあたりで35万バーツと言われています。
この価格はバンコク都内の価格とほぼ同額と言われています。

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

月を選択