インドネシア 小売セクター

インドネシア国内小売り業界最大手の仏系カルフール・インドネシア社は
2010年4月に株主総会を開き、著名実業家のハイルル・タンジュン氏が率いる
新興財閥のパラ・グループが、カルフール・グループから同社株式の40%を取得し、筆頭株主となることを承認しました。
ハイルル氏は「株式取得額は3兆ルピアを超える」と説明しています。
内需拡大が見込まれるインドネシアで多くの外資企業が市場参入の機会をうかがう一方、
地場企業からは警戒の声も高まる中で、カルフールの成長とシェアの独占はインドネシア政府の警戒感を高めていました。

買収後のカルフール・インドネシアの株主構成はパラ・グループの持株会社
CTコーポレーション子会社のトランス・コーポラ社が40%、
カルフールSA(フランス)が39%、
オネシアBV(オランダ)が11.5%、
カルフールBV(オランダ)が9.5%となります。

カルフール・インドネシアは1998年にジャカルタで1号店を開店。
2010年で22都市に79店舗を保有。2009年には売上11兆7000億ルピア(およそ1170億円)を越えています。

※パラ・グループ
新興財閥のパラ・グループは、ハイルル・タンジュン氏が1987年に設立。
当初子ども靴の生産・輸出などの事業だったものを、
1996年に地場銀を買収し、メガ銀行に改称。

CTコーポレーションを持株会社にして、
メガ・コーポラ社(金融関係)、
トランス・コーポラ社(メディアやライフスタイル、小売りな ど)、
CTグローバル・リソーシーズ社(天然資源・エネルギー関係)の3社を通じて、
銀行、保険、投資信託から、トランス7やTV7などのテレビ局、発電な どのインフラ開発まで幅広い事業を展開している。

小売り関係では、
高級ブランドのPRADAや
カフェのコーヒービーンズ、
アイスクリーム店のバスキン・ロビンズなどの国内事業ライセンスを保有。
バンドン・スーパーモールなどのショッピングモールも経営する。

2004年の大統領選当時からユドヨノ大統領のサポーターとして、
多額の資金援助をサポート。
ユスフ・カラ前副大統領一族の企業グループと共同で南スラウェシ州マカッサルのテーマパーク「トランス・スタジオ」を開設、
政界とのつながりも強い。
ハイルル氏自身は米経済誌フォーブスによる2010年版の世界長者番付で、
資産保有額が10億ドルとなり、世界937位、インドネシアで7位の資産家となっています。