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タイの経営幹部がバブルの懸念

タイの携帯電話2位Total Access Communication(DTAC)の創業財閥Boonchai Bencharongkul氏は新しいリスクを懸念しているとしています。
一般消費者がコンドミニアムを競うように購入していてクルマもどんどん買い進めているとしています。
この現象は1997年に近くなってきているとしています。

彼はタイのインラック政権の大衆迎合政策の動きに反発していて、「GDP成長率だけに惑わされないようにしなければならない。重要なのはいくら自分のポケットに入っているのかを確認するべきである」とコメントしています。
アジア通貨危機から16年経過し、当時はバーツが大量に売られ、1ドル25バーツで取引されていたレートが1ドル56バーツまで大きく下落しました。

当時、DTAC社は抱えた負債を管理するため、タイ中央銀行の管理する50の債権者の中の一つになりました。
しかしながら、Boonchai氏は未だにタイでの大富豪リストにのる財界人の一人になっています。
その後ノルウェーのテレノール社に事業を売却しています。
同氏は今後過剰な投資や融資による事業の拡大は控えるべきとのコメントをしています。

また、もう一人のアジア通貨危機でダメージを受けたSawasdi Horrungruang氏はNTS スチールグループを立ち上げた創業者でした。
同氏はタイ政府はこれ以上借り入れをするべきではないとのスタンスです。
1997年アジア通貨危機は民間企業が大きくダメージを受けたが今回の経済危機が起きればタイ政府がダメージを受け、結局国民がダメージを受けるだろうと予測しています。

同氏は1997年アジア通貨危機時におよそ20億ドル以上の負債を抱えました。
結局NTS社はタイの王室系セメント会社サイアムセメント(SCC)に吸収され、インドのタタ・グループに売却されました。
Sawasdi氏が設立したもう一つの製鉄企業Nakornthai Strip Mill(NS社)は鉄鋼大手2位のGスチールグループ(GSTEEL)に吸収されています。

また石油化学大手であったTPIグループはPrachai Leophairatana氏が創業した会社で
したが、こちらも負債が1000億バーツ以上に膨らみ、結局裁判で負けてしまい、PTTグループが吸収した形になっています。
セメント会社3位のTPIポリーン(TPIPL)社はのことが出来、現在もタイ証券取引所 に上場しています。

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