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タイの宅配便市場、1,000億バーツを突破、eコマースが後押し【タイ:物流市場】 

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タイの宅配便(宅配サービス・配送)市場は著しい成長を遂げ、タイ国内のeコマースの急拡大により、その市場規模は1,000億バーツ(4500億円)を突破しました。
しかし2025年現在、同業界は持続可能な利益を目指す厳しい競争と再編の時代に突入しており、経済の確実性の中で淘汰の波が広がっています。

・大手企業の撤退、急速な市場の転換

SCGやPTTといった大手企業が市場から撤退し、ケリー・エクスプレス(KEX)は事業ポートフォリオを縮小しました。
一方、タイ郵便(Thailand Post)は業績を少しずつ回復し、存在感を再び強めています。

新興系のフラッシュ・エクスプレス(Flash Express)は急成長を遂げ、将来的な利益も期待されています。
またeコマースのShopeeやLAZADAも物流部門の内製化を進め、物流事業者との直接競争に乗り出しました。

中小の配送事業者は競争激化の中で淘汰されつつあり、特化型の市場に適応しなければ生き残りが難しい状況となっています。
コロナ禍で爆発的な成長を遂げたタイの宅配市場(CEP:Courier, Express, and Parcel)は、今や本格的な再編の時期を迎えています。

当時は新規参入や海外資本の流入が相次ぎ、価格競争やプロモーション合戦、過剰な投資が横行しました。
しかし、状況が正常化し、消費者の行動も変化しています。
さらに経済成長が鈍化、市場が飽和状態に近づく中で、生き残り、かつ実際に利益を上げられる企業はほんの一握りです。

タイの物流統合プラットフォーム「SHIPPOP」によると、多様なECプラットフォームの普及とオンラインショッピングの増加傾向により、タイの宅配市場は今後も成長を続けると見込まれています。
2024年末までに市場規模は1,000億バーツを突破し、2023年比で12%の成長(2023年推定:約960億バーツ)となりました。

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