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タイ商務省、少子高齢化のなかで3業態の急成長を発表【タイ:ヘルスケア・医療】

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タイ商務省は、タイの人口の高齢化と家族構造の変化を背景に、高い成長ポテンシャルを持つ3つの主要産業を発表しました。
これらの産業には、生命保険、投資顧問サービス、リタイアメント関連ビジネス(退職・引退関連事業)が含まれます。

背景には、タイ国内および世界的な平均寿命の延伸があり、高齢者人口の割合が徐々に拡大しているためと説明されています。

商務省の発表によると、これら3分野は今後も高齢化社会の流れと整合して継続的な成長が見込まれ、政府や関連業界はそれに対応した政策立案や事業戦略の見直しが求められるとの指摘がなされています。

■生命保険:大規模かつ高価値な市場

生命保険は、市場参入各社の総登録資本金が 1,000 億バーツを超えており、貯蓄と長期的な経済的安定のための重要な手段であり続けています。

2024年、タイの保険業界の総売上は5,716億バーツとなり、前年比3.90%増加しました。
純利益は355億バーツに達し、 31.31%の大幅増加となっています。

シンガポール資本が258億バーツを投資し、この分野で最大の外国投資家となっています。
生命保険は、多額の資本を必要とするにもかかわらず、健康、教育、退職、家族への財産移転を保障する役割を果たすため、消費者の間で依然として人気があります。

■投資顧問サービス:投資家へのサービス
投資顧問部門は、専門的な財務計画に対する需要の増加に伴い拡大を続けています。

2024年時点で登録企業は831社あり、総資本金は79億5000万バーツでした。
2024年には、このセクターは売上規模で49.4億バーツ、純利益10.3億バーツを生み出し、+12.64%の成長を記録しました。
外国投資は総資本の13.10%を占め、ケイマン諸島、シンガポール、中国からの投資家が主導しています。

■リタイアメント関連ビジネス
良い終活のための相談やプランニング、終活のセルフデザイン、包括的なアフターライフサービスなど、消費者ニーズに応える新たなビジネスが台頭しています。
この分野は市場シェアこそ小さいものの、成長が見込まれています。
現在、葬儀関連企業は44社あり、登録資本金は9,972万バーツです。
そのうち97.73%は中小企業です。
2024年の売上高は2億3,900万バーツと予測されており、2023年比12.79%の増加となっています。

さらに、この事業への投資総額のうち、外国投資は1,064万バーツで10.67%を占めています。
投資先国上位は、マレーシア(664万バーツ)、台湾(245万バーツ)、香港(98万バーツ)となっています。

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