バンチャーク、e-fuelプロジェクトのパートナーを募集【タイ:エネルギー】
タイ証券取引所に上場しているエネルギー企業、バンチャーク・コーポレーションBangchak Corporation社(BCP)は、化石燃料に代わる燃料を開発し、二酸化炭素排出量を削減する取り組みの一環として、e-fuel(合成燃料)の研究開発で協力するパートナーを探しています。
e-fuel(合成燃料)とは、再生可能エネルギーによって生み出された電力を用いて水素と二酸化炭素を合成し、人工的に生成される炭化水素燃料です。従来の内燃機関車両でも使用することができます。
バンチャーク(BCP)では自社で一から研究開発を始めるのではなく、他のエネルギー企業と協力することで、この分野の進展を早めることを希望しています。
バンチャーク社はe-fuel開発のための自社研究センターを設立する計画であり、新規事業およびイノベーション向けに確保した3,000万米ドルの予算の一部を建設資金として充てる予定です。
また、タイ高等教育・科学研究・イノベーション推進事務局からの資金支援も求めているほか、低炭素・代替エネルギー推進戦略の一環として、持続可能な航空燃料の製造実験も行っています。
一方で、バンチャーク社ではENEOS株式会社が横浜で実施しているe-fuelプロジェクトの視察も行いました。
ENEOS社は、日本の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、試験プラントで1日あたり1バレルのe-fuel(合成燃料)を生産しています。
この燃料は、2025年4月~10月開催の大阪・関西万博でシャトルバスの運行に使用されました。
e-fuel(合成燃料)は、製造過程で二酸化炭素を再利用するため、カーボンニュートラル実現に向けた有望な選択肢と考えられています。
ただし、現時点では化石燃料の約4倍のコストがかかっています。
ENEOS社の試算によると、2040年以降には価格競争力が高まる見通しです。
バンチャーク・コーポレーションBangchak Corporation社(BCP)の2024年度業績は、売上5942億29万バーツ、純利益21億8409万バーツでした。
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