バンコク・チェーン・ホスピタル(BCH)は、60億バーツを投資し、新規3病院開設、サプリメント事業も拡大【タイ:ヘルスケア・医療】
バンコク・チェーン・ホスピタルBangkok Chain Hospital(BCH)は、病院ネットワークの拡大および新規事業分野への参入を目的として、総額60億バーツの大規模な投資計画を発表しました。
2028年~2029年までに病院数を20施設に拡大することを目標としており、現在3つの新病院の開発を進めています。
そのうち、カセムラット・ラヨーン病院とカセムラット・スワンナプーム病院は既に建設が開始されています。
3つ目の施設はパタヤに建設予定で、医療ツーリズムを対象としたインターナショナル病院として計画されています。
各病院の投資額はおよそ15~16億バーツで、2028年の完成を見込んでいます。
バンコク・チェーン・ホスピタル(BCH)は、病院事業の拡大に加え新たなSカーブ事業として、約1,000億バーツ規模のサプリメント市場への参入を進めています。
同社は、タイの大手ハーブ系サプリメントOEMメーカーであるSNPS社の筆頭株主となり、さらにタイ国内の有名ヘルシーレストランブランドと提携し、健康関連製品の共同開発を行っています。
第1弾製品はプロテイン系サプリメントで、2025年第4四半期から2026年第1四半期にかけて発売予定です。
価格帯は500~600バーツ程度を想定しています。
BCHでは、自社ブランドの高い信頼性が、競争の激しいサプリメント市場において優位性をもたらすと考えています。
海外市場では、中東主要市場であるクウェートでの展開に明るい兆しが見られます。
クウェートでは政治・制度上の問題により、1年以上にわたって患者送客が停止していましたが、最近になって政府が8つのタイ病院を協力候補として選定し、その中にBCH傘下のワールド・メディカル・ホスピタルも含まれています。
2025年12月にはクウェート政府の代表団がタイを訪問し、新たな紹介契約の最終調整を行う予定です。
これにより、今後クウェート人患者の受け入れが再開される見通しです。
バンコク・チェーン・ホスピタル(BCH)は、2025年末までに売上高を120億バーツ、2026年には130億バーツまで拡大(+10~12%)する見通しです。
売上構成は、社会保障患者が約40%を占め、安定的な基盤となっています。
残りの60%は現金・保険・外国人患者による売上です。
バンコク・チェーン・ホスピタルBangkok Chain Hospital(BCH)社の2024年度業績は、売上118億バーツ、純利益で12億バーツでした。
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