タイのセントラル・レストラン・グループは慎重な店舗展開を計画【タイ:外食産業】

タイのセントラル・レストラン・グループ(Central Restaurants Group:CRG)は、2025年現在のタイ国内経済低迷と購買力の弱さを理由に、事業拡大計画に関してはより慎重なアプローチを取っています。
同社のナート・ヴォンパニッチ社長は、景気低迷によりタイ人の消費行動は慎重になっているとコメントし、バンコク首都圏では回復の兆しを見せているものの、地方での外食への支出はやや弱まっていると指摘しました。
同社はタイ国内原材料費や人件費も注視しており、レストラン部門は2025年も成長可能性があるものの、高級レストランなど特定の分野は同期間中に困難に直面すると予想しています。
このような経済情勢の中で、健全なキャッシュフローを維持することは会社にとって不可欠であるため、新しいレストラン支店の開設や大規模な投資については慎重に行っています。
同社は2025年初め、一年間で120~140の新しいレストラン支店をオープンするという目標を発表しており、2025年上半期にはすでに約70の新店舗がオープンしています。
しかし、2025年下半期には残りの出店予定の約10%を延期する可能性があり、特に傘下の小規模ブランドに影響を及ぼします。
セントラル・レストラン・グループでは、中小企業であるレストランは厳しい経済状況を乗り切るために提携を求める可能性があると考えています。
これは、特に「しゃぶしゃぶ」の分野で他のレストランブランドとの提携を追求するという同社の戦略と一致しています。
同社によると、タイ人の食習慣は今や新しいものになっており、かつては夕食で一日を終える傾向があったが、今では多くの人が夜遅くまで食事を楽しんでいるとしています。
また、競争の激しいタイ外食ビジネス環境を観察し、日本食レストランが引き続き出店数で優位に立っていると指摘しました。
さらに、しゃぶしゃぶレストランブランド間で続く価格競争について、「このような競争は不健全であり、いつまで続くのか疑問だ」という見解を示しています。
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