2025年、タイ観光業でホテル業がダメージ【タイ:観光・ホテル業】

タイ国内ホテル市場は売上・稼働率・料金が減少し、主要観光地で競争が激化しています。
タイの大手金融機関であるカシコン銀行(KBANK)のカシコンリサーチセンターは、ホテル・宿泊業の売上が前年比‐4.5%縮小すると予測しています。
これは宿泊客室収入の減少によるもので、観光訪問者数の減少、平均客室料金の引き下げ、さらに会議やセミナー収入の減少も影響しています。
タイ全国のホテルの稼働率は約69.8%で、前年比2.3%減少すると見込まれています。
平均客室料金は前年比で4%引き下げられる見通しであり、事業者は継続的に価格戦略を用いて市場を刺激する必要があります。
その結果、外国人旅行者からの売上減少がホテル市場に影響を与えています。
ホテル・宿泊業の指標は低下傾向を示しています。
観光スポーツ省のデータによると、1月〜7月の全国のホテル稼働率は71.6%で、前年比0.2%減少しました。
ホテル・宿泊業は、訪タイ外国人旅行者数の減少、国内旅行者の伸びの鈍化、タイ北部上流地域の洪水、さらにタイとカンボジア間の状況など、複数のマイナス要因に直面しています。
平均客室料金は前年比4%減少すると見込まれており、前半7か月間では平均客室料金指数が5%減少しています。
事業者は利用客を呼び込むために価格戦略の調整を余儀なくされています。
ホテル業界の競争はすべてのセグメントで激しく、特に主要観光地であるバンコク、プーケット、チョンブリーでは累積客室数が全国の約40%を占めています。
これら地域で新規完成客室数は増加しており、バンコクでは客室が約3,000室増加し2%増、プーケットでは約1,500室増加し3%増となっています。
タイのホテル大手企業には、マイナーインターナショナルMinor International(MINT)やセントラルプラザホテルCentral Plaza Hotel (CENTEL)などがあります。
マイナーインターナショナル(MINT)社の2024年度業績は、売上1653億6200万バーツ、純利益77億5000万バーツでした。
セントラルプラザホテル(CENTEL)社の2024年度業績は、売上242億3900万バーツ、 純利益17億5200万バーツでした。
この記事へのコメントはありません。