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タイEC業界はさらに競争激化、ラザダ・ショッピー・TikTokが即日発送を強化【タイ:物流市場】 

a toy shopping cart

タイのEC業界では再び配送競争が激化しています。
各社は、従来の2~3日配送から「翌日発送」、さらには「即日発送」へと方針を転換し、優位性を競っています。

この流れは、配送時間枠ポリシーの変更を伴い、販売者に混乱をもたらしています。
SNS上では、対応を迫られる販売者からの批判も多く見られます。

◆TikTok ShopとShopeeがポリシー改定、即日発送を義務化へ
TikTok ShopとShopeeは、正午12時までに支払いが完了した注文に対し、即日発送対応を求めています。
タイのTikTok Shopでは2025年10月1日から新ポリシーが発効し、11月1日までを調整期間としてエラー率の計算が緩和されます。
Shopeeはすでに9月1日から改定を実施済みです。

◆Shopeeは2025年7月から「即時配送」を一部地域でテスト運用しています。
55県でサービスを提供中で、対象商品は以下の条件で実施しています。
重量が20kg以下
梱包サイズが45cm × 45cm × 45cm以内、3辺合計が135cm以下
予約商品でないこと
配送料は29バーツからで、ShopeeFood配達員に直接支払われ、販売者の売上には含まれない。

◆Lazadaは「超高速配送」推進も即日発送には慎重
Lazadaは「Priority Shipping」プログラムを通じ、翌日(Priority 24H)および2日以内(Priority 48H)の配送を保証するサービスを発表しています。
正午12時までの注文には翌日配送、午後4時以降の注文には2日以内の配送が対象となります。
現時点でLazadaは「即時配送」には参入しておらず、配送スピードの向上よりも、キャンペーンやクーポンなどの「コアEC機能」の強化を優先しています。

◆「スピード」が新たな競争軸に
タイ電子商取引協会(THECA)のタナワット名誉会長によれば、消費者の忍耐力が低下しており、店舗や配送の対応が遅ければすぐに他の販売者へ移行する傾向にあります。
現在、消費者の60%が2~3日以内の配送を期待し、30%が当日配送を、10%が数時間以内の配送を望んでいます。
今後3年間でこの比率は、即時配送40%、当日配送40%、2~3日以内20%に変化する見込みです。

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