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タイの鉄鋼会社2社が合併し「TCRSS-TCS」を設立、中国資本に対抗するサプライチェーンを構築【タイ:鉄鋼】

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タイの鉄鋼業界における重要な動きとして、TCRSS(Thai Cold Rolled Steel Sheet社)は、TCS(Thai Coated Steel Sheet社)との事業統合を2025年10月に行うと発表しました。
これは両社の合弁パートナーである「サハヴィリヤ・スチール・インダストリー(SSI)」、「JFEスチール」、および「伊藤忠丸紅鉄鋼」の合意に基づき実施されます。

本合併により、TCRSSがTCSのすべての資産および負債を引き継ぎ、TCRSSの株主構成には変更がないままとなります。
これは、タイ国内法に基づいた企業再編の一環として行われたものです。

TCSおよびTCRSSは、1990年にJFEスチール、伊藤忠丸紅鉄鋼(いずれも日本企業)、およびサハヴィリヤ・スチール・インダストリー(SSI)(タイ企業)の三者によって設立された合弁会社です。

TCSは1994年より商業生産を開始し、主にオフィス機器、家電、自動車部品向けの電気亜鉛メッキ鋼板を生産・販売してきました。
一方、TCRSSは1997年から商業生産を行い、高品質な冷間圧延鋼板を製造し、自動車産業および家電市場に供給しています。

この統合は、TCRSSが持続可能で安定した未来を目指す姿勢の現れでもあり、組織全体および利害関係者の長期的な発展を促進する重要な一歩とされています。

特に顧客にとっては、冷間圧延鋼板から亜鉛メッキ鋼板まで、多様な製品・サービスを一貫して提供できるようになります。
また、人材面では、従業員に対して安定したキャリアパスとスキル向上の機会を提供し、バンサパン地域での雇用維持にも取り組んでいます。
地域社会にとっても、安定した企業活動によって経済・社会・環境面における恩恵が期待されます。

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