カラバオ・グループ傘下のCJスーパー拡大【タイ:小売】
カラバオ・グループ傘下のCJスーパーは、小売事業を強化するため、48〜50億バーツを投じ「CJ」600店舗を新規出店すると発表しています。
カラバオグループのCEOであり、 Tawandang German Brewery およびCarabao Beerの創業者でもある Sathien Sathientham氏 は、小売事業という新たな市場へ継続的に挑戦してきました。
2025年の小売事業全体の売上高は、「CJ」全フォーマットおよび伝統的小売店の近代化(店名「TOOKDEE」)を含め、1,000億バーツ規模に達する見込みです。
・「CJブランド」高成長、2026年は600店舗を追加出店へ
2025年の「CJブランドスーパー」は前年2024比+30%以上の高い成長を達成しました。
2026年は 全フォーマットで600店舗を新規出店 する計画です。
1店舗あたり平均投資額は800万バーツ、投資総額は48〜50億バーツ に達します。
旗艦モデルとなる 「CJ More」 は平均1~1.5ライの大型土地を活用し、パートナー店舗や駐車場を併設し、1万SKU以上の品揃え で消費者ニーズに対応します。
CJ スーパーマーケットモデルは200平方ワー以上、CJ X(小売+卸のハイブリッド型)モデルは、200平方ワー未満の広さで、地域の顧客層(キャッチメントエリア)と購買力に応じて展開されます。
・2025年は420店舗新設、合計2,000店舗へ
これまでは店舗ペースで出店してきましたが、2025年は420店舗を新設し、年末には計2,000店舗に到達する見込みです。
今後は毎年600店舗ずつ増やす計画で、2026年には 2,500店舗を見込んでいます。
タイ証券取引所(SET)への上場(SETへのIPO)計画については、「市場環境が整わないため当面見送り」とコメントしました。
CJブランド店舗の売上は3年連続で30%成長を目標としています。
2025年は売上600億バーツ、利益50億バーツでした。
2026年は売上800億バーツになる見込みです。
2027年には売上1,000億バーツ到達を想定しています。
「TOOKDEE」店舗は、伝統的な小規模商店の近代化プロジェクトですが、現在の加盟店は約3,000店舗のみに留まり、当初目標の3万店舗には届いていません。
5〜6年続いたものの “目標未達” が続き、現在 2〜3種類の新モデルを研究中です。
加盟店は投資不要で参加できますが、商品販売後に売上を会社へ送金し、月末に利益を分配するビジネスモデルです。
しかし、売上を自己資金として使い回し、送金が滞るケースが多発したり、店舗在庫がほぼ空になる事例もあり、在庫チェック後にトラブルや訴訟に発展しました。
タイ政府は2025年第4四半期に、「コンラクン・プラス」」と「貧困層向け国家福祉カードへの追加給付増額」という経済刺激策を実施し、プログラム基準を満たす登録事業者である「CJ」と「TOOKDEE」の小売店に好影響を与えました。
親会社のカラバオ・グループ(CBG)の2024年度業績は、売上211億バーツ、純利益28億バーツでした。
この記事へのコメントはありません。