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ローカルスタートアップの案件は減少、資金調達は急増【タイ:スタートアップ】

テック系メディア「Techsauce」によると、
2020年のスタートアップの資金調達案件数は前年の41件から30件に急減しました。
パンデミックの影響で、成長段階の企業に投資が集中したためと考えられます。

しかし、タイローカル新興企業への総投資額は、2019年の1億0900万ドルから、
2020年は3億6400万ドル(114億バーツ)に急増しました。
2012年以来、8億4500万ドルがタイの新興企業に投資されています。

Techsauceの最高経営責任者兼共同創設者Oranuch Lerdsuwankij氏は、
以下のように述べています。
「パンデミック”はスタートアップ企業に打撃を与えています。
トラベルテック系のスタートアップなど、一部の分野への影響は深刻で、
市場からフェードアウトするものもあれば、
ビジネスのピボットを行うものもありました。」

平均して、スタートアップの10%が成功し、残りは失敗します。
Oranuch氏によると、2020年はタートアップ企業の資金調達案件数は
減少しましたが、投資家がシリーズAからB資金調達までの成長段階にある
スタートアップ企業に焦点を絞ったため、各案件で確保された投資額は
高くなりました。
プレシリーズAまたはシード資金調達ラウンドのスタートアップは
支援を得るのに苦労しています。

また、2021年末までにはタイ初のユニコーン企業が誕生する可能性があり、
他の企業にも刺激を与えることができるだろうと、
その企業名を出さずに述べました。
(ユニコーン企業:評価額が10億ドルを超える新興企業)

2021年の1月~5月で、2420万ドル相当取引が13社の新興企業と締結されました。
そのほとんどがフィンテック、教育技術、ヘルスケア、エネルギー、
電気自動車に関連しています。

また、「規制当局は我々が長年求めてきたキャピタルゲイン税の免除など、
法律を改正する必要がある。
キャピタルゲイン税の免除は、成長段階の新興企業に資金投入したい投資家に
不可欠である。」と述べました。
これがなければ、タイの新興企業は、より良い税制上の優遇措置を利用するために
シンガポールでの登録に移行する可能性があります。
この地域で台頭する可能性のある新興企業は、食品と農業、健康技術、
そして教育関連です。

Oranuch氏によると、Techsauceは、地元のスタートアップと投資家、
および各スタートアップが受け取った資金調達レベルを示す
ディレクトリを提供しています。
(https://startupdirectory.techsauce.co)

また、新しいプラットフォームも導入されました。
(https://techsauce.co/connext)
新しい才能、学習リソース、および企業と仕事のマッチング機会を
提供しています。

タイ国内には毎年25万人の卒業生がおり、全員が就職するのは
難しい状況とされています。
Techsauce調査によると、回答者115人のうち、
学生や新卒者の37%が「スキルがない」、
34%が「自分の得意なことや好きなことがわからない」と答えています。
また、17%が「給料が心配」、
12%が「嫌いな仕事に就いてしまうかもしれない」という回答をしています。

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