タイのトップスのPBブランド戦略に関して【タイ:小売】

タイのセントラル・リテールグループ(CRC)傘下の食料品チェーン、トップスTops は、自社ブランド商品ラインからの売上を増やしたいと考えています。
セントラル・リテールの食品グループ最高経営責任者、Stephane Coum氏によると、タイのプライベートブランド(PBブランド)市場は380億バーツ以上と評価され、2024年には前年比+11.3%の成長が見込まれるとしています。
しかしPBブランド製品の市場シェアは、世界平均で22%に対し、タイではわずか4%に過ぎず、成長の余地が大きいとしています。
同社は2025年、自社ブランドポートフォリオの20%拡大を目標としています。
トップスは、自社レーベルの80を超えるブランドを擁し、110のカテゴリーで5,000を超えるアイテムを提供しています。
セントラル・フード・リテールの最高商品管理責任者Thanawat Jirajariyavej氏は、同社は10のカテゴリーでさらに500品目を追加し、さらに輸出市場を拡大する計画だと述べています。
トップス社はまた、コーヒーやベビー用おむつといった自社ブランドの商品も強化したいと考えています。
タイ国内の経済の停滞により購買力が弱まっており、この困難な時期に顧客の生活の質を向上させるPB製品を提供することが同社にとって不可欠であると述べました。
若い消費者は特定のブランドに執着する傾向が少なく、自分たちの品質基準を満たす新しいブランドを受け入れる傾向があると分析しています。
トップスのプライベートブランド製品は同社の総売上の12%を占めており、これはタイのプライベートブランド市場における一般的なシェア4%を上回っています。
プライベートブランドの売上の大部分、約80~90%はタイ国内市場からのものです。
輸出市場においては、自社ブランド製品および他社ブランド製品を中国、シンガポール、カンボジア、ベトナム、スイスへ輸出しています。
輸出品には、米、地元産スナック、缶詰の果物など、タイの有名製品が含まれています。
同社は、マレーシア、フィリピン、インドネシアなどの東南アジア市場への輸出拡大の可能性を認識しており、アジアやヨーロッパの他の市場への製品輸出にも意欲的です。
東南アジアの力強いGDP成長とASEAN域内貿易に対する関税の無さが同地域を魅力的な市場にしているとしています。
同社は2025年、自社ブランドの輸出を70%増加させることを目標としています。
セントラル・リテールグループ(CRC)の2024年度の業績は売上2628億0400万バーツ、純利益81億3600万バーツでした。
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