タイ バンコクメトロ(BMCL)
タイの地下鉄を運営するバンコクメトロ本社をお邪魔しました。
大変丁寧な歓待を受けまして、逆に恐縮してしまいました。
バンコクメトロ社(BMCL)は地下鉄の運営を目的に設立された企業で
1998年に設立。
2004年度から実際の営業活動を開始をしています。
買取:Acquire運転管理:Operate所有権移転:Transferと言ういわゆる
AOTシステムで運営しています。
契約期間は2004年~2029年の25年間で、残り17年間の契約になります。
タイ証券取引所(SET)に上場したのは2006年です。
現状、ブルーラインと呼ばれる地下鉄ライン1路線のみですが今後
パープルライン、ダークブルーラインなど路線が拡大する計画です。
株主構成は
MRTA タイ国大量輸送交通省(MRTA) 25.0%
ゼネコン2位 チョーガンチャーン(CK) 24.6%
バンコク高速道路(BECL) 11.6% となります。
時価総額は2012年8月時点で75億2900万バーツ(およそ200億円規模)
2011年度の売上では 19億300万バーツ
純利益では マイナス11億5400万バーツになっています。
売上構成は
1:地下鉄運賃 87%
2:車内・構内広告 8%
3;通信利用費 3%
4:駅地下賃貸 1% となっています。
企業ミッションとしては、世界でも有数の大量輸送機関のオペレーターとして
高い品質サービスを提供することとしています。
BMCLの一日の乗降者数は
2004年度15万人から 2011年度22万人まで伸びています。
2012年度に入り、地下鉄駅直結で大型デパートが次々とオープン。
各駅の1日あたりの乗降客数が大きく増加しています。
Sukhumvit駅 ターミナル21 12135人 → 20144人へ増加
Phahon Yotin駅 セントラル・ラップラオ 26027人 → 30135人へ増加
Phra Ram9 駅 セントラルプラザラマ9 11130人 → 21208人へ増加
今後の方針ですが、民主党のアピシット政権で凍結されていた大量輸送機関の
建設工事がタクシン派のインラック政権に変わり、一気に進んでいくとしています。
タイ政府の発表では今後2010~2016年のあいだで
およそ2兆2700億バーツ(およそ6兆円)を投資して鉄道用の不動産取得、
鉄道建設工事、高速道路建設、発電所建設などを進めます。
大量輸送交通機関の2010~2029年事業計画では
12の路線が建設され開通していく計画があります。総延長500Kmになります。
ダークレッドライン 80.5Km (タマサートランシット駅~マハチャイ駅) 2016年~2021年以降
ライトレッドライン 64.5Km (サラヤー駅~ホアマーク駅) 2016年~2021年以降
エアポートリンク 21.8Km (ドンムアン空港駅~パヤタイ駅) 2017年予定
パープルライン 42.8Km (バンヤイ駅~バンスー駅~ラッブラナー駅) 2015年予定
ブルーライン 35.0Km (バンスー駅~ブタモントンサイ4駅) 2016年予定
ダークグリーンライン 44.7Km (ラムルッカ駅~バンプー駅) 2017年~2021年以降
ライトグリーンライン 6.3Km (ヨッスー駅~バンワー駅) 2012年~2021年以降
オレンジライン 37.5Km (タリンチャン駅~ミンブリー駅) 2019年以降
ピンクライン 34.5Km (ケーライ駅~ミンブリー駅) 2019年以降
イエローライン 30.4Km (ラップラオ駅~サムローン駅) 2019年以降
グレーライン 26.0Km (ワチャラポーン駅~ラマ9世橋駅) 2026年以降
ライトブルーライン 9.5Km (ディンデン駅~サトーン駅) 2023年以降
となります。
2011年時点で1174万7000人が1日で移動していますが
通勤手段の5.8%がBTS高架モノレールもしくは地下鉄になっています。
しかし
タイ政府の予測ではこれが1日あたりの移動者数2517万人となり、
2037年度には43.3%まで増加する見通しです。
80%が自家用車・バス・バスシステム
6%がMRTA BTS MRTなどの大量輸送機関・鉄道
4%がフェリーなど
10%がその他になります。
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