マレーシアの旧政権関連企業が株価下落により自社株買いを実施【マレーシア:金融・建設・不動産】

マレーシア証券取引所(BRUSA)上場の複数の企業が株価の
買戻し戦略を進めています。
2018年5月の第14回マレーシア総選挙によってナジブ政権が
倒れ、マハティール首相の復活による影響や世界経済などの
外部要因によりマレーシア証券取引所(BRUSA)証券取引所
指数は下落しています。

マハティール新首相は、旧政権時代に決まっていたインフラ
プロジェクトの見直しや一部キャンセルを発言していて、
不動産関連・建設関連企業の株価に影響を及ぼしています。

これらの企業のいくつかは、株価暴落後の2ヶ月間で積極的に
株式買戻しを開始しており、一部の株価は回復しましたが、
その他は下落したままの水準で推移しています。

株式の自社株買い(Share buy-back scheme)は、
証券市場が低迷していたり、自社株式が過小評価されているときに
実施されることが多い手段の一つです。
また、自社として株価が反発すると確信していること、自社内には
現金が十分にある際に実施されます。

株式買戻しに積極的に乗り出している企業として、
マイEG・サービスMyEG Services(MYEG:0138)社があります。
同社はマレーシア電子政府(E-Government)を構築する
ITサービス企業で、電子チャネルを構築・運営・所有している
電子政府機関です。

同社は2018年5月16日から6月30日までに約5400万株の株式を
買い戻しました。
前ナジブ政権との契約に依拠しているMyEGは社最も株価に影響を
受けた上場企業の1つであり、5月8日から5月17日には-65%
近くも株価が下落しました。
同社の2017年業績は売上3億7200万リンギ、
純利益2億2000万リンギでした。

もう1つはマレーシア国内で展開する建設および不動産会社の
ガブンガン・アクアスGabungan AQRS(GBGAQRS:5226)社です。
同社も旧ナジブ政権と関連が深いとされ、選挙後の株価は2018年
6月1日RM1.54から、一時はRM0.64の低水準まで下がりました。

同社は本社をペタリンジャヤに置く建設・不動産開発企業で、
建設、住居開発、商業地開発などを手掛けてきました。
2017年業績は売上4億6900万リンギ、純利益4800万リンギでした。

また、カーヤ・マタ・サラワクCahya Mata Sarawak(CMSB:2852)社は
200万株以上の自社株買戻しを行いました。
同社は建材、セメント、道路整備、不動産管理、建設などを手掛ける
企業です。
選挙後2週間も経たないうちに株価が半減し、50%下落しました。
株価は選挙前のRM4.05リンギから、21日には1.92リンギまで
低下しました。
2017年業績は売上16億0700万リンギ、純利益2億1500万リンギでした。

一方、マハティール新首相や新閣僚の親族が経営にかかわる銘柄は
急騰しました。

マハティール首相の息子、モクザニ・マハティール
Mokhzani Mahathir氏が会長を務めるケーブルメーカーの
オプコム・ホールディングス(OPCOM:0035)社株価は
5月14日に+50%上昇しました。

同社は光ファイバーケーブルとシステム製造・販売、
通信システムとサービスの設計、統合、設置などを
手掛ける企業です。
2017年業績は売上1億400万リンギ、純利益600万リンギでした。

内務省大臣になったムヒディン・ヤシン氏の息子、
Fakhri Yassin氏が会長を務める不動産開発会社の
スライヴン・グローバルThriven Global(THRIVEN:7889)社
株価も上昇し220%増加しました。

同社は旧社名、Mulpha Landです。
投資持株会社として不動産開発および不動産投資事業に従事し、
複合不動産開発、マレーシア国内での投資を行っています。
レインツリー・レジデンス、ケニー・ヒルズ、
エンクレーヴ・バンサー、クラン・バレーのトロピカーナなどを
開発してきました。
2017年業績は売上1億2200万リンギ、純利益20万リンギでした。