タイ新未来党:Future Forward Party（アナコットマイ党）は、
2019年3月の総選挙で立ち上がった新興政党です。

党首のタナトーン・ジュンルンルアンキット氏は
自動車部品大手財閥タイ・サミット・グループの代表であり、
タイ国民の若い層を中心に票を獲得しました。

タナトーン氏はタイ国内の不均衡な社会構造の改革と
軍部による政治影響力の排除を訴え、ミレニアル世代の
支持を集めました。
結成からほぼ1年のタイ新未来党は、総選挙結果で第3党に
躍り出て81議席を獲得しました。

2019年3月のタイ総選挙は、初めて投票する18～25歳の
新有権者が約700万人を越え、総選挙実施が約8年ぶりと
なることもあり、新しい政策や風を呼び込む同氏の
政党に投票する層が多かったことも挙げられます。

同党の政策は急進的な改革を求め、タイ軍部の
政治への関与排除、軍事費の大幅削減、
徴兵の撤廃を掲げています。
また格差の大きい不平等なタイ社会の是正も
訴えています。

しかし、総選挙後にタイの選挙管理委員会では
反軍政を掲げて躍進した同党のタナトーン党首を
選挙法違反容疑で告発すると発表しています。

タナトーン氏がメディアの株を保有していたことが
選挙法に抵触するとしています。
仮に違反が確定すれば、同氏は議席獲得権利を失うことと
なってしまいます。